クエの締め方、血抜きのやり方

2025/08/02

クエ 釣魚料理

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釣ったクエをおいしく食べるための締め方と血抜きのやり方などの処理のやり方を紹介します。

泳がせ釣りで釣ったクエ

クエを釣った後の処理手順は、以下のとおりです。

  1. 活け越し
  2. 活け締め
  3. 血抜き
  4. 腹ワタだし
  5. 保冷して持ち帰る

このページは、クエをおいしく食べる為の処理手順、活け締めや血抜きなどのやり方、必要な道具を解説しています。

クエの活け越し

魚の体内には、ATPと呼ばれる旨味成分の元があります。これは、筋肉のエネルギーとなるもので、クエを釣った直後は、ATPが消費された状態になっています。そこで魚の体力を回復させ、ATPを増やすことで旨味成分の元を回復させることが必要です。これは、漁師が沖で獲った魚を生け簀の中で回復させてから出荷する活け越しと呼ばれていることと同じ原理です。クエを締めるまでは、スカリやストリンガーで活かしておいて体力を回復させてやることでATPを回復させることができます。

クエの活け締め

クエの活け締めとは、クエが活きたままの状態で延髄を破壊し、即死させることです。締め方としては、エラの部分からナイフを入れ、目の指一本分くらい後ろに脳と延髄がありますので、そこを狙ってナイフを刺します。




この時、背骨とその下にある太い血管も一緒に切ります。うまくいくと、クエは口を大きく開けて、体全体がつった感じになるのですぐにわかると思います。


クエの血抜きのやり方

活け締めにされたクエは、その時点では脳死状態であり、心臓は動いたままです。そのため、心臓から血液が送られ、活け締めの際に背骨と一緒に切断した血管から血が抜けていきます。しかし、これだけでは、血抜きは不十分なので、エラをハサミで切ります。そして、クエの頭と尾を持ってクエの身体を折り曲げて、血を抜きます。




これで、だいぶ、血が抜けますが、最後に、クエをスカリに入れるか、ストリンガーにつないで海水に付けます。なるべく頭が下になるようにして、海水の中で身体をゆらすとさらに血が抜けます。約5分ほど海水につけて、血の塊を取ってエラの色が、真っ赤ではなく、ピンクや白っぽくなっていれば、血抜きは完了です。


活け締めの効果

活け締めの効果は、死後硬直を遅らせ、魚の鮮度を保つことです。また、臭みの発生や腐敗を遅らせることができます。締めずにクーラーボックスの中で魚が死ぬと、死ぬまでに暴れて筋肉を動かした分ATPが消費されます。消費されたATPは再生されないので、旨味が減るとされています。活け締めにより、クエを即死させることで旨味成分の元となるATPの減少を抑えることができます。ちなみに、活け締めをした魚は、そうでない魚と比較すると、2倍から4倍の時間、鮮度を保つことができるそうです。

血抜きの効果

クエの血抜きを行うことの効果は、生臭さを防ぐこと、身の劣化を防ぐこと、旨味成分の分解を防ぐことです。クエの身体の中に血が残っていると、これが身の劣化を早め、腐敗の原因となるだけでなく、匂いの原因ともなります。さらに血には、旨味の元となるイノシン酸を分解する酵素も含まれています。身体から血を抜くことで、これらを取り除くことができます。

クエは白身ですので、血抜きが適切に処理されていないと捌いたときに身がピンクっぽくなり、刺身で食べた時に生臭い感じがします。反対に血抜きが適切に処理されていると臭いがまったくないきれいな白身の刺身を堪能することができます。




腹ワタだし

釣り場では、締めた後に血抜きをしてから、腹ワタを出しています。クエの内臓は磯臭いので、腹ワタまで取っておけば、腹ワタの匂いが身にうつることを避けられます。また、腹ワタが魚体に残ることで傷みが早くなりますので、早めに腹ワタを出すことで傷みを遅らせることができます。

保冷

腹ワタだしまでの処理が終わったクエは、すぐにクーラーボックスに入れて適切な温度で冷やします。しかし、冷やしすぎるとクエの死後硬直が早まり、締めた効果がなくなってしまうので注意が必要です。この時、クエは氷や冷たい水に直接触れることがないようにビニール袋などに入れると良いと思います。


クエを締めるために必要な道具

クエを締めて、血抜きをするために必要な道具は、ナイフ、ハサミ、スカリかストリンガーです。

ナイフ

ナイフは、活け締めをする際に延髄を破壊し、背骨と血管の切断に使用します。また、腹を裂いて腹ワタを取り出すことやエラを切る時にも使用します。クエを締めて、血抜き、腹ワタだしまでの必需品であると思います。安いナイフはさびやすいのでジー・サカイのサビナイフをオススメします。


ハサミ

ハサミは、血抜きでエラを切る時に使います。また、活け締めの際に、魚のこめかみに刺すことで、ナイフのかわりになります。腹ワタ出しの時もナイフよりもハサミを使った方が安全に作業をすることができます。これも安いハサミは、さびやすいので、がまかつのマルチフィッシュシザーをオススメします。

スカリ

クエを釣った後にスカリで活かしておくことで、クエの体力が回復し、旨味成分の元となるATPの回復につながります。そのため、クエを締める直前までは、スカリで活かしておいた方がよいです。また、締めて血を抜く時にクエを海水につけますが、水汲みバケツでは少し小さいので、クエをストリンガーでつなぐか、スカリに入れて海水につけることできれいに血抜きができます。


まとめ

クエを釣ったあとの処理と締め方、血抜きのやり方を解説しました。クエは高級魚ですから、釣ったあとは適切に処理しておいしくいただきたいですね。この記事が参考になれば幸いです。

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 キャンプは、2010年にファミリーキャンプデビューしました。 釣りは 、子どもの頃から好きで、ハヤ釣りから始めバス釣り、フカセ釣り、メバリング、ショアジギなどエサ釣り、ルアー釣り問わずオカッぱりからの釣りをいろいろやってます。

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