泳がせ釣りは、活きた小魚をエサに大型のフィッシュイーターを狙う釣り方です。難しいテクニックは不要で、堤防から初心者でも青物やヒラメが釣れるため、人気の釣り方です。
とりあえず、泳がせ釣りを始めたものの、こんなことに困っていませんか。
- 投げた時に活きエサだけが飛んでいく。
- 活きエサがすぐに弱って死んでしまう。
- アタリはあるけど、釣り針にかからない。
これらの悩みは活きエサの釣り針への付け方で改善できます。この記事では、長年泳がせ釣りをやってきた管理人が、活きエサを付ける時の考え方と活きエサが弱りにくく、針掛かりしやすいオススメの活きエサの付け方を紹介します。
泳がせ釣りの釣り針の本数
泳がせ釣りには、釣り針が2本針の仕掛けと1本針の仕掛けがあります。2本針仕掛けの方が、釣り針にかかりやすいかわりに活きエサが弱りやすくなります。1本針仕掛けは、その逆で、釣り針にかかりにくくなるかわりに、活きエサが弱りにくくなります。どういう基準で選べばよいでしょうか。結論からいうと、活きエサの大きさが、概ね15㎝以上であれば、2本針仕掛けとし、15㎝未満またはイワシが活きエサの場合は、1本針仕掛けとするのがよいでしょう。
泳がせ釣りの釣り針の考え方
泳がせ釣りの釣り針は、活きエサには重荷となります。そのため、太く大きな釣り針を使うと活きエサは弱りやすくなります。逆に、釣り針が細く、小さいものであれば、活きエサへのダメージも小さくなります。泳がせ釣りでは、大物がかかるため、なるべく太軸の大きな針を使いたいのですが、活きエサのことを考えると、なるべく細い針を使いたくなります。バランスが難しいのですが、活きエサが15㎝以上の大きさであればある程度の負荷にも耐えられますので、釣り針はチヌ針の10号くらいを使っています。
釣り針を考える際の前提として、活きエサが弱っていないことが重要です。泳がせ釣りの活きエサの活かし方は、下記記事にまとめていますので、よろしければご覧ください。
2本針仕掛けの釣り針の付け方
2本針仕掛けは親針と孫針があり、親針は、基本的には上アゴの硬いところに付けます。孫針の付ける場所は、いくつかありますが、尾ヒレ近くに付けるか、腹ビレと尾ヒレの間くらいに付ける付け方がおすすめです。
尾ヒレ掛け
釣り針が、親針は上アゴに付け、孫針は、尾ヒレのあたりに付けます。この付け方は、頭と尾に釣り針があるので、針がかりしやすく、どんな魚種がターゲットでも使いやすい付け方です。
腹掛け
親針は上アゴに付け、孫針は、肛門付近から釣り針を入れて、内臓に傷をつけないように針先を出し、尾ヒレと腹ビレの間に付ける付け方です。ヒラメ狙いの場合は、この付け方1択です。ヒラメは、最初にお腹の辺りに食いついてくることが多いです。
背掛け
親針は上アゴに付け、孫針は背中に付けます。この付け方は、身切れの心配が少ないので、遠投向きです。また、メインターゲットが青物の場合はオススメです。
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親針は上アゴに付け、孫針は、そのままフリーにしておく付け方です。青物やスズキなど、吸い込み系のバイトの魚には有効とされますが、普段、あまり使わないので、効果はわかりません。
1本針仕掛けの付け方
1本針仕掛けの場合、オススメの付け方は、背掛けか、上アゴ掛けです。どちらも、身切れしにくいので、遠投が可能です。また、活きエサが泳ぎやすく、弱りにくい付け方です。
背掛け
背中に釣り針を付ける付け方で、最も一般な活きエサの付け方です。活きエサが針から外れにくいため、遠投にも適しています。また、釣り針をつける場所が背中なので、活きエサが弱りにくい付け方です。
上アゴ掛け
上アゴの固い部分へ釣り針を付ける付け方です。釣り針を頭の固い部分に通すので、活きエサが釣り針から外れることもほとんどなく、遠投も可能です。また、活きエサの身体に傷をつけないこと、活きエサのエラ呼吸の邪魔をしないことから、活きエサが弱りにくい付け方です。ただし、針を喉の奥の方につけすぎると、魚の脳を傷つけて死んでしまうので、注意が必要です。
鼻掛け
活きエサの鼻の穴に釣り針を付ける付け方です。魚が弱りにくい付け方ですが、針から外れやすいため、遠投には向いていません。エレベーター仕掛けや船からの泳がせ釣りなど、仕掛けを投げない場合には使える付け方です。
目通し
活きエサの目の横のところを反対側の目の横のところに釣り針を通して付ける付け方です。この付け方は、釣り針を通す場所を間違えると、目を傷つけるため、活きエサが弱りやすくなります。また、遠投に強い付け方でもありません。
口掛け
下アゴから上アゴに貫通させて、両方に釣り針を付ける付け方です。釣り針が外れにくい付け方ですが、活きエサが口から海水を取り込んでエラ呼吸がやりづらいため、活きエサが弱りやすい付け方です。
ターゲットによる使い分け
フィッシュイーターは、吸い込み系のバイトをする魚と噛みつき系のバイトをする魚に分けられます。メインで狙っている魚がどちらのバイトをする魚なのかによって、活きエサの付け方を変更することで針掛かりの確率が上がります。
吸い込み系のバイト
メインターゲットが、吸い込み系のバイトをするブリなどの青物やスズキの場合は、一口でまわりの海水と一緒に活きエサを吸い込んで捕食するので、2本針仕掛けだと、孫針は尾ヒレ掛け、1本針だと背掛けまたは、上アゴ掛けが良いと思います。
また、クエなどの根魚も比較的短時間で活きエサを飲み込むため、こちらも同じつけ方で良いと思います。
噛みつき系のバイト
メインターゲットが、噛みつき系のバイトで、活きエサが弱ってから飲み込むタイプのヒラメの場合は、2本針を基本とします。また、マゴチも飲み込むまで、時間がかかるので、同じように2本針が適しています。
これまでの経験上、活きエサに最初に噛みつくのは、尾ヒレと腹ヒレの間が多く、その後、尾ヒレ側から飲みこんでいきますので、そのあたりに孫針をつけると針掛かりする確率が高まります。1本針の場合は、背掛けまたは上アゴ掛けがよいと思います。
まとめ
泳がせ釣りの活きエサの付け方を紹介しました。活きエサの大きさが15㎝以上で2本針仕掛けとし、15㎝未満だったり、活きエサがイワシだったりした場合は、1本針仕掛けとします。また、対象魚によって、活きエサへの付け方を変え、ブリなどの青物狙いの場合は、上アゴと尾ヒレに付け、ヒラメ狙いの場合は、上アゴと尾ヒレと腹ビレの間に付けます。この記事が釣り針の付け方に悩む方の解決の一助となれば幸いです。
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