釣ったヒラメをおいしく食べるための締め方と血抜きのやり方などの処理のやり方を紹介します。
ヒラメを釣った後の処理手順は、以下のとおりです。
- 活け越し
- 活け締め
- 血抜き
- 腹ワタだし
- 保冷
このページは、ヒラメをおいしく食べる為の処理手順、活け締めや血抜きなどのやり方、必要な道具を解説しています。
ヒラメの活け越し
ヒラメの活け締め
ヒラメの活け締めとは、ヒラメが活きたままの状態で延髄を破壊し、即死させることです。締め方としては、エラのところから写真の角度でナイフを入れて、ヒラメの右の目とエラブタの端との中間くらいを狙って背骨と一緒に延髄を破壊します。うまくいくと、大きく口を開け、ピーンとツッた感じになるので、すぐにわかります。この時、背骨とその下にある太い血管も一緒に切ります。
また、活け締めの際は、ヒラメを暴れさせることのないようにすることが重要です。ヒラメが暴れると魚体内に血がまわり、生臭さの原因ともなりますので、タオルなどで目を隠してから締めるとよいでしょう。
ヒラメの血抜き
活け締めにされたヒラメは、その時点では脳死状態であり、心臓は動いたままです。そのため、心臓から血液が送られ、活け締めの際に背骨と一緒に切断した血管から血が抜けていきます。しかし、これだけでは、血抜きは不十分なので、エラをハサミで切ります。
そして、ヒラメの頭と尾を持ってヒラメの身体を折り曲げて、血を抜きます。これで、だいぶ、血が抜けますが、最後に、ヒラメをスカリに入れるか、ストリンガーにつないで海水に付けます。なるべく頭が下になるようにして、海水の中で身体をゆらすとさらに血が抜けます。約5分ほど海水につけて、血の塊を取ってエラの色が、真っ赤ではなく、ピンクや白っぽくなっていれば、血抜きは完了です。
ヒラメを締めることの効果
活け締めの効果は、死後硬直を遅らせ、魚の鮮度を保つことです。また、臭みの発生や腐敗を遅らせることができます。また、締めずにクーラーボックスの中で魚が死ぬと、死ぬまでに暴れて筋肉を動かした分ATPが消費されます。消費されたATPは再生されないので、旨味が減るとされています。活け締めにより、ヒラメを即死させることで旨味成分の元となるATPの減少を抑えることができます。ちなみに、活け締めをした魚は、そうでない魚と比較すると、2倍から4倍の時間、鮮度を保つことができるそうです。
ヒラメの血抜きの効果
ヒラメの血抜きを行うことの効果は、生臭さを防ぐこと、身の劣化を防ぐこと、旨味成分の分解を防ぐことです。ヒラメの身体の中に血が残っていると、これが身の劣化を早め、腐敗の原因となるだけでなく、匂いの原因ともなります。さらに血には、旨味の元となるイノシン酸を分解する酵素も含まれています。身体から血を抜くことで、これらを取り除くことができます。
ヒラメは白身ですので、血抜きが適切に処理されていないと捌いたときに身がピンクっぽくなり、刺身で食べた時に生臭い感じがします。また、昆布締めなどで熟成させて食べることもありますが、この時も血抜きが適切でないと身の劣化や生臭さを感じることがあります。血抜きができていないと、裏返した白い部分の表面にうっ血した血のあとが見えます。
腹ワタだし
釣り場では、締めた後に血抜きをしてから、ウロコをとって腹ワタを出しています。腹ワタまで取っておけば、腹ワタの匂いが身にうつることを避けられます。また、腹ワタが魚体に残ることで傷みが早くなりますので、早めに腹ワタを出すことで傷みを遅らせることができます。
その他に、ヒラメの内臓にはアニサキスが寄生している可能性があります。早めに腹ワタを出すことで、アニサキスが身の部分へ移動する前に処理ができます。
保冷
腹ワタだしまでの処理が終わったヒラメは、すぐにクーラーボックスに入れて適切な温度で冷やします。しかし、冷やしすぎるとヒラメの死後硬直が早まり、締めた効果がなくなってしまうので注意が必要です。この時、ヒラメは氷や冷たい水に直接触れることがないようにビニール袋などに入れると良いと思います。
ヒラメを締める時に必要な道具
ヒラメを締めるために必要な道具は、ナイフ、ハサミ、ストリンガーまたはスカリです。
釣り用ナイフ
ヒラメを締める時に必要です。また、ハサミのかわりに内臓を出す時やエラを切る時にも使えますので、これも釣りには必需品だと思います。あまり安いとすぐに錆びるので、ある程度のものを購入した方が良いと思います。
オススメは、サカイのサビナイフです。その名のとおり錆びないと評判です。
釣り用ハサミ
ヒラメの血を抜くためにエラを切る時に使っています。ナイフでやっていましたが、手をケガしてから、ハサミに替えました。ステンレス製のキッチンハサミを使っています。100均で購入したものでも使えますが、海で使うので、ある程度のものを購入したほうが良いと思います。
オススメは、ダイワの活き〆マルチシザーです。剛性が高く、内臓を出すだけでなく、エラを切ったり、ヒレを切ったりなどをストレスなくできます。
ストリンガーまたはスカリ
ヒラメを締めて、エラを切った後に海水に付けて、さらに血を抜きます。その際に魚をストリンガーでつなぐか、スカリに入れて海水につける必要があります。
オススメのストリンガーは、ダイワのストリンガーです。つなぐ魚は重いので、抜けたりしないように高い強度が必要です。強度不足で逃げられたりしたら最悪ですね。
釣り場での処理
釣り場では、釣った後にスカリに入れて活かしておき、帰る時に締めて、血抜きをしてから、ウロコをとっています。ヒラメのウロコを取る時は、包丁を使って、皮と一緒にすき引きでとるやり方があります。しかし、素人には難しいので、BBQの網を洗ったりするときに使うステンレス製のタワシが良いと思います。
ヒラメは内臓もおいしく食べられます。釣り場で処理する場合でも、肝、胃袋、卵巣は持ち帰るようにしています。また、ヒラメの血抜きをしっかりしておけば、肝もおいしく食べられます。 内臓の食べ方は下の記事に紹介していますのでよろしければご覧ください。
内臓をおいしく食べるためにも、保冷力に優れたクーラーで、新鮮な状態でヒラメを持ち帰りたいですね。ダイワのトランクマスターだと、保冷力に優れた上に大きさ的に座布団級の大型のヒラメも収納できます。オススメです。
まとめ
ヒラメをおいしく食べるために、必要なヒラメの締め方、血抜きのやり方と道具を紹介しました。締め方で美味しさが変わることについては、諸説あるようですが、血抜きは、ヒラメが大きくなるほどおいしく食べるための必須作業だと思います。最後までお読みいただいてありがとうございます。この記事が皆さんの参考になれば幸いです。
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